2019年08月20日

ペットを守る新たな手法「ペット信託」

 例えば、高齢のAさんが、1匹の猫と暮らしているケース。長男のBさんが近くに住んでいるが、そこはペットを飼えないマンションで、猫の世話をお願いすることは難しい状況である。Aさんは自分で猫の世話ができなくなったときは、なるべくBさんの手間をかけず、信頼できる動物愛護施設に預けて、次の里親に引き取ってもらいたいと希望している。そのために、自分が持っている財産(預金など)を、猫の世話や動物愛護施設への支払に使ってもらいたいと考えている。
 このような場合、Aさんを委託者(管理をお願いする人)、Bさんを受託者(管理を引き受ける人)、Aさんを最初の受益者(利益を受ける人)、管理をお願いする財産を「猫およびそれを世話するための現金」として、信託契約をする。その内容は、「Aさんが元気なうちはAさんが猫の世話を行う。認知症等で世話ができない状態になったら、Bさんが管理を行う」とする。Bさんに管理が移ったら、あらかじめ決めておいた動物愛護施設等に猫を預ける。猫の世話や動物愛護施設に預ける費用も、Aさんから管理を依頼された財産(現金)から、Bさんが支払う。
 このとき、Bさんを監督するために、ペットの生態や法律に詳しい専門職を監督人として付けることも可能。さらに、猫が里親に引き取られた段階で、残っている財産をAさんに戻す。Aさんがすでに亡くなっている場合は、管理をしてくれたBさんにすべての財産を渡すという約束もできる。
 このような信託契約を締結しておくことで、Aさんは自分で猫の世話ができなくなっても、契約に基づいてBさんに安心して管理を任せられる。Bさんは猫が里親に引き取られるまではしっかりと管理をする義務があり、信託内容にもよるが、猫が無事に里親に引き取られるか、天寿をまっとうすれば、Aさんからの財産をもらえることになる。遺言書と違って、信託契約はその内容に基づいて財産を管理処分する権限しかないので、「財産だけもらってペットは処分」のようなことはできない。
 こうした仕組みを使えば、愛するペットの行く末も心配しなくて済むようになる。家族のように大切なペットがいる方は、検討してみてはいかがだろう。
posted by IT難民 at 05:13| 東京 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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