2007年05月09日

ペットの法律 小額訴訟とは?

 ペットトラブル解決について、話し合い等で解決しないときには、最後の手段として訴訟がある。訴訟であれば、何らかのかたちで解決をすることができる。ただ、内容証明郵便や民事調停は当事者の意思で解決策を模索することができるが、訴訟は裁判官が判決という形で解決法を決定するため、必ずしも当事者の意向に添った解決ができるわけではない。しかし、当事者同士では解決ができない場合は訴訟に頼らざるを得ないのも事実である。そのなかで、少額訴訟は最も簡易な手続で提起が可能な訴訟である。訴訟内容が、60万円以下の金銭の請求の場合にのみ提起することができる。つまり少額訴訟で可能なのは、売買代金の返還や傷害トラブルでの治療費・慰謝料等の請求でなり、飼養差止請求や飼養改善請求等の直接金銭を請求しない場合や60万円以上の金銭の請求にも少額訴訟を利用することはできない。ペットトラブルにおいて、特に売買トラブルでは比較的損害額が小額であることも多く、少額訴訟に適していると言える。
 訴訟は、一般の人では難しくてできないというイメージがあるが、少額訴訟は決して難しいものではないし、一般の人でも訴訟を提起することは十分可能である。もちろん、弁護士を立てて訴訟を提起することもできるが、弁護士を立てるとなると最低でも20万円ほどの費用が必要になる。基本的に弁護士に支払う報酬は訴訟費用には含まれないので、たとえ勝訴したとしても相手に支払ってもらうことはできない。そう考えると、20万円の売買代金の返還を求めるのに20万円費用がかかったのでは、あまり意味はないし、場合によっては足が出てしまうこよになる。
 少額訴訟はそうした泣き寝入りするしかなかったトラブルを解決するために設けられた訴訟形態であり、その利用価値は大きい。また、通常の訴訟と違い、少額訴訟は短期間で紛争を解決することができる。TV等でも報じられている通り、通常訴訟だと解決に何年もかかるケースがあるが、少額訴訟は原則として1日で終結される。十数万円の売買代金の返還請求に何年もかけていたのでは、訴訟で白黒ははっきりするとはいえ、その間の精神的な負担や費用等を考えれば訴訟で解決するだけのメリットはない。少額訴訟は1日で決着するので、精神的な負担も少なくて済むことになる。
 ただし、安い費用で迅速に解決できる少額訴訟だが、メリットだけではなく、デメリットもある。まず一つは相手が少額訴訟に同意しなければ通常訴訟へと移行される点である。原告が少額訴訟で被告を訴えようとしても、被告側が通常訴訟で争いたいと主張すれば少額訴訟は成立しない。ただし、誰も好き好んで面倒な訴訟をしたいとは考えないし、少額訴訟を拒否する事例は、少ないようである。まれに、時間稼ぎや非があるのをわかっていて、あえて通常訴訟に移行して原告を困らせようとするケースもあるが、ペットショップやブリーダーなどのペット事業者を相手とする場合、少額訴訟に同意することが多い。ペット事業者はサービス業なので信用第一である。訴訟で長期間争っているとなればお店や企業の信用を落とすことにもなりかねない。できればさっさと終わらせたいという思いがあるようだ。
 2つめのデメリットとして、控訴ができない点が挙げられる。つまり少額訴訟で判決が出てしまうと、通常の訴訟のように地方裁判所、高等裁判所といったように三審制を適用することができなくなる。そもそも少額訴訟は迅速な解決がモットーなので、上告を認めないである。また、少額訴訟は回数にも制限がある。同一の裁判所で年間10回までしか利用することができない。これは消費者金融などが何度も利用することを防ぐ措置なので、一般の飼主からすれば問題はないであろう。簡単な手続き・短期紛争解決・低額費用と少額訴訟には大きなメリットがあるので、活用してみたらどうだろうか。


posted by IT難民 at 09:48| 東京 霧| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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