2006年10月25日

ペットの法律1 契約書なしでペットを買うと?

●―はじめに

 現在のペット事情とトラブルの予防対策


■現在のペットをめぐる諸事情

 ペットと人間との関係が「ペットは家族の一員」という中身の乏しい言葉だけが独り歩きするようなものとなったことに伴い、ペットをめぐる人間同士のトラブルも急増しているのです。「ペットは家族の一員」―これが一部の営利を目的とする業者に利用され、そのためペットを愛する飼い主が周囲に対してルールを守らずに、迷惑を撒き散らすことになることになりました。近隣住民からの苦情ワーストワンは、犬の吠え声による騒音にまつわるものです。家族の一員の躾がなっていないのです。犬を猫っかわいがりするばかりで、本当の意味での家族の一員にすることはないのです。
 そこで、吠え声ばかりでなく、悪臭やフンの放置にまで平気でいられるのです。ペットのトラブルは、こうした“生活公害”ばかりにとどまりません。高額の購入代金を払ったのにもかかわらず、すぐにペットが死んでしまったといったペットッショップとの問題や、ペットフード、ペット  、ペット霊園など、ペット産業にまつわる 業者問題、ペットをめぐる医療過誤の問題、ペットが他人を咬んでケガをさせたときの飼い主の責任にまつわる問題、ペットがケガをさせられたときの責任の追及や損害賠償の問題など、ペットにまつわるトラブルが多数発生することになります。
 もちろんトラブルが増えた背景には、ペットの飼育数が増えたということもあげられます。また、住宅の過 化が進んだことも考えられます。それ以上に 利意識や社会への要求が高まってきていることが見逃せません。飼主にとって、ペットは家族の一員であるかもしれません。たかがペット扱いをされると違和感を覚える飼主も少なくないはずです。一方、ペットを飼っていない人や嫌いな人には、ペットをかわいがるだけで、鳴かせ放題、毛を飛ばし放題、周囲を不潔にしているような他人の迷惑を考えない飼主に対しては、苦情の一つでも言いたいとなるのは当然のことです。
 飼主は他人の声に耳を傾けなければ、周囲の不満が高まるばかりか、被害がますます大きくなり、やがては飼主がペットを処分しなければならない立場に追い込まれることになるはずです。ペットが家族の一員であるというのであれば、飼主はきちんとした社会生活を送る必要があります。他人に損害や迷惑をかけないようにしなければならないのです。ペットが自ら他人に損害や迷惑をかけないように行動できるものではありません。飼主がペットをきちんとしつけ、訓練するとともに、自らも律する必要があるのです。

● トラブルが起こってからでなく、予防することが大切

ペットだからということではなく、日常生活には、臭いや音、ゴミなどであふれています。それらに対して感じ方や対応は、人それぞれです。名曲を聴いてもうるさいと感じる人もいるものです。時と場合によって違ってきます。仲のよい人ならば問題にならないものでも、仲の悪い人が音を出すと騒音になることもあるのです。
つまり、ペットを家族に一員と考えていない人にとっては、ペットの鳴き声は騒音そのものということになります。ペットがそばに来ただけで気分が悪くなる恐れもあるわけで、それがトラブルの種になるのです。「犬の吠え声に驚いて転倒したのが原因で死亡した」というような大きなトラブルはめったに起きませんが、些細なトラブルはそれこそ異時半起ころと考えたほうがいいのです。
日ごろのちょっとした気遣いで、トラブルの原因をなくし、トラブルの発生を防止します。たとえトラブルに巻き込まれた場合でも、初期の段階で対応すれば、それ以上に発展することはなく納めることができるのです。しかし、いったんトラブルが大きな紛争になると、解決するまでには相当な時間と努力を要することになります。ですから、トラブルを解決するには、何よりも日ごろからのトラブル防止が大切ということになるのです。ペットのトラブルは“鳴き声”“悪臭”“不衛生”“飛毛・飛羽”ですが、飼主の心がけ次第で減少できますし、そうした努力が飼い主の社会的責任といえます。
近隣住民とのトラブルは、飼主が日ごろからペットの管理を適切に行い、社会の要求に応えて、責任を持って適切に飼育していれば防げることが多いものばかりです。ペットを飼うときには、自分の住環境やペットのためにさいてあげられる時間を考慮してペットを選ぶ必要もあります。近隣のルールや近所づきあいのマナーを守り、ペットの散歩や飼育方法についての注意事項を守れば、トラブルが起こるほうが不思議なくらいです。
それでもトラブルが発生するということになると、原因はペットにあるのではなく、それ以外に原因があると見たほうがよいと思います。トラブルの相手と人間関係のもつれがなかったかよく考えてみることも必要です。もしそのようなことがあると、トラブルがいかに小さなものであっても、簡単には解決しないものです。人間関係そのものを改善することに努め、もつれを解きほぐさなければならないのです。
まだまだペットに対する理解に劣る日本の社会にあっては、ある日突然ペットと一緒に引越しをしなければならないような事態にみまわれるという覚悟は常にしておく必要があります。ペットを家族の一員であると考えている以上はペットのトラブルは自ら担う必要があります。近隣とのコミュニケーションを十分にとり、挨拶をきちんと交わし、隣や向かいの隣人には、ペットを飼っていることや、その様子などをそれとなく知らせておく必要があるでしょう。


第1章/ペットの売買・贈与で気をつけなければいけないことは?
       ―ペットショップなどのトラブル―

1 契約書なしでペットを買うとこんな問題が?


●ペットの売買契約について

 日本においては、売買契約は当事者の合意によって成立しますから、とくに契約書を必要としません。口約束でもいいということで、ペットについてはかなり多くの場合、売買契約を交わしません。たとえ、契約書が交わされたとしてもペットショップに有利になるように作られていて、とても契約書と呼べるようなものではありません。
 ただし、契約書にあまりにもペットショップなどに有利な内容が載っていて、そのことについて十分な説明がなされなかったとすると、契約書としてまともに効力を認めることができないはずです。
 またペットショップでペットを買う際には、ペットに関して疑問に思うことは何でも聞いておく必要があります。「下痢をしていませんか。」と聞いて、ペットショップの店員が「感染症ではなく、単なる食べすぎです。」と説明したときには、その説明をメモしておくと、後日のトラブルを解決するのに役立ちます。メモには決定的な法的証拠にはなりにくいのですが、補強証拠として十分活用できますから、ペットショップでのやりとりはある程度メモしておくといいでしょう。
 なお、売買内容をめぐって後日トラブルが発生することがありますから、契約書はきちんと作成しておいたほうがよいことはいうまでもありません。とくに売買対象であるペットが具体的に個体まで特定されているのか、種類を決めただけなのかといった点は、法的な効果に大きな違いがでますので、書面で確認できるようにします。購入したペットが病気だったり、障害を持っていたり、すぐに死んでしまったようなときに、どちらがどのように負担するかどうかについても、あらかじめ決めて書面にしておくべきです。
 この点についてペットショップで渡される契約書に次のような事項が記載されていることがあります。
 「現状ではわからない欠陥があった場合には責任を負えません」
 ペットショップの店員はプロですから、ペットの場合何日も接していれば、ペットが先天的な病気を持っていたり、伝染病の傾向が出ていたりすることがわかることは少なくないはずです。最低限わかる立場にあるといえるでしょうから、自分がそれらのことにまったく知らなかったことを証明する必要があります。「現状でわからない欠陥」というのは売主が責任を負わなければならないキズだからです。

●こんな免責特約は認められるのか?

 ペットショップとの売買契約書に、次のようなことが書かれていることも少なくありません。
 「現状のいかんにかかわらず返品、返金、交換は一切いたしません。」
 こういう事項のことを免責特約と呼ぶのですが、自分の責任を免除する免責特約を自分の都合だけで、ペットショップが勝手に決めてしまうことが多いものです。
 この事項は法的にはおかしなところがあるのです。
 ペットショップは販売しているペットに関して多くの知識を持っています。何がトラブルの原因になるのかについても当然知っているはずです。そのため、自分に有利な解決策をあらかじめ契約書の中に入れているわけです。このような事項が書かれている契約書が交わされたとしても、何のためにそのような事項が書かれているのかという理由を飼主がわからないと考えられますから、あくまでも形だけの合意であって、本来の意味での合意ではないといえます。
 消費者が行う契約については、契約書にどのような事項が書かれてあっても、「この部分については合理的な理由がなく、契約書でうたわれていたとしても、それはあくまでも売主の一歩的な希望であって、飼主がそれに同意したとは認められない。」――こういうようなことを、裁判所では判決で責つことになるものです。
 では、ペットショップの責任でペットの交換を約束する特約はどう考えればいいでしょうか。
 欠陥商品であるとわかった場合、売主が欠陥のない商品と交換するという特約は、通常の商品の場合は飼主にとってもありがたいものです。しかし、これがテレビとか洋服ということではなく、ペットという商品の場合には少々様子が違ってくるものです。
 ペットを買って、しばらく飼っていると情が移り、しっかりと飼主の心境になってしまっていると先天的な障害に気がついたとしても、キズものだから取り替えてくれとは言い出せないものなのです。また、キズものを取り替えたとしたら、殺処分が待っていることを知っていれば、余計に手放せなくなるものです。
 しかも、二度キズものを買わされたということになると、代替ペットにも同じような欠陥があるのではないかと考えてしまうものです。ですから隠れた欠陥(瑕疵)がある場合に、代替ペットの交換の特約を有効として一律に交換を強要するのではなく、この特約を無効として、飼主は買ったペットを返さずに損害賠償を請求する道が残されているわけです。もちろん、特約に基づき交換を請求することもできます。
 日本においては、これまで消費者保護には必ずしも熱心ではなく、その結果、消費者が弱い立場に置かれる事態が数多く見られていました。その中で、ペットショップは買主の知識や経験の不足につけ込んで、一方的に契約書に自分が有利となる特約を入れることがまかり通ってきたのです。この特約がチェックできるようになってきたのです。
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ペットの法律2 血統書トラブル?

2 血統書トラブルはどう防ぐ?

●血統書とは――
 
 ペット、とくに犬や猫を買うときに、日本においては単にブランド志向から純血種にこだわりがちですが、血統書には単にブランドの証明とか、保証といった意味以上にいくつかの役割があります。ちなみに血統書というのは、犬や猫が“登録個体”によって登録された血筋の確かなものであることを証明するものです。ペットショップで“純血種”の名前をあげて犬や猫を販売しているのは、ペットショップが血統書によって「純血だ」と証明できることを前提にしています。
 現在においてはDNA鑑定などによっても純血種かどうかを証明することができますから、血統書の信用を高めるために利用することができますが、あまり純血種の証明には使われていません。現在でも、社会システムとしては、血統書が純血種を証明する唯一の方法になっているわけです。
 そこで、ペットショップで特定の品種として売買されている以上は、血統書を交付し、ペットが表示通りに純血種であることを証明する義務があります。したがって、その義務を履行しなければ、一種の債務不履行ということになるのです。
 血統書を交わす約束をしてペットを買ったのに、約束した日までに血統書が送られてこないということになると、血統書によって純血種であることが証明できないことになりますから血統書が渡されなければ、その契約をキャンセルすることができることになります。
 ただし、やはりここでも問題になるのが、ペットを飼い始めてしまうと、ペットに血統書があろうがなかろうが、いったん飼ってしまうと、ずっと飼い続けたくなる気持ちが強くなってしまうことです。すでに飼っているペットをペットショップに戻すことが飼主として忍びないことになるからです。実際には契約の解除はあまり考えられないことになるのです。
 ですから、ペットの売買契約書に「血統書は後ほど送付申し上げます。手続き上2〜6ヶ月ほどかかることがございます。万が一6ヶ月以上経過して未着の場合はお知らせください」などと載せて、飼主が6ヶ月間ペットを飼い続ければ、「血統書がなければこのペットは返します」と言い出さないように仕組むわけです。
 さらに飼主からすると、生後2ヶ月くらいのペットだとすると、6ヵ月後には生後8ヶ月になるので、かなりの成犬や成猫に近づいているものです。この段階でペットを返すことができる人は限りなくゼロに近いのではないでしょうか。後は殺される以外に選択の余地がないわけで、返却することなどできるものではないはずです。血統書で純血種を証明できなければ、ペットの価値はゼロですが、買主はペットの代金を支払っていますので、お金を返してもらったうえで、ペットを育てるという解決策をとる以外にないといえます。

●売買契約書に盛り込むべきこと――
 
 血統書を渡してもらえないときに、代金を返してもらって、しかもペットを自分で育てることが買主にとって最高解決策です。しかしこんなことをペットショップに言っても「ペットを飼い続けているのに代金を返す理由はありません」「代金を返すのであればペットを戻してください。」と言うはずです。結局、血統書はもらえない、代金は返してもらえないということになりかねません。
 ペットを返せない以上に、代金を返してもらうということは、現在の法律ではできないことはないのですが、現状として一般的な心情からはかなり難しいといえます。ですから、結局のところ「ペットを飼い続ければ代金は返ってこない」ということになります。せいぜい「血統書がないのですから、その分気持ちだけ値引きしましょう」ということになるはずです。血統書の申請には必要な金額分をまけるということになって、純血種の証明がないまま、安い値段で終わるということになりがちです。血統書に関するトラブルは意外に解決が難しいといえるわけです。
 一般論として、ペットショップは純血種の犬や猫などのペットを売ったときには、血統書によって純血種であることを証明する必要があります。その手段として、血統書がペットショップから買主に渡されています。これが長い間、ペットの取引において慣習化されていることです。これによって契約内容を決める一つの基準ができるわけです。
 ですから、買主が「血統書は必要ありません」と明確に表明している場合を除いて、通常はペットショップから買主に対して血統書を渡して、そのための費用は売主が負担するという義務があると考えられます。その義務を履行しなければ、買主は履行を求めることもできますし、ペットショップが血統書を渡さなければ、契約の解除をして損害賠償を取ることができます。
そこで、契約書の中に「6ヶ月たって血統書が未着の場合はご連絡ください。」と書くのです。そうなると6ヶ月以前に買主がペットショップに血統書の交付を要求してきたとしても「契約書にあるように、もうしばらくお待ちください。」ということになりかねないのです。そうなって6ヶ月たつと飼主はペットがかわいくてしかたがない、もう手放すことはできないということになりかねないのです。おそらくペットショップは純血種として高い値段で売っておいて、契約書をうまく使って、血統書を渡さずに、しかも代金をあきらめさすということを考えているかもしれません。血統書によって純血種を証明せずに、実際に純血種ではないペットを販売しているのかもしれません。
 ですから、血統書にまつわるトラブルを防ぐためには、売買契約書の中で血統書の交付について、もう少し飼主に対して配慮される形の項目を入れておく必要があるのではないでしょうか。
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ペットの法律3 保証書をもらえば? 


3 保証書をもらえば安心?

●保証書トラブルとは――

 良心的といわれるペットショップは、販売したペットの保証書を出すことがあります。たとえばペットショップが“生命保証(代犬)制度”の保証書を出すことがあります。保証料をとらずに保証する場合には、おおむねペットの代金が他のペットショップよりも高めに設定されていることが多くなります。危険負担をあらかじめ上乗せしておくのです。
 たとえば、保証書に「不幸にして販売後1ヶ月以内に病死して場合、100%代金保証します。1ヶ月超3ヶ月では60%引きで同犬種のものをお売りします。3ヶ月超5ヶ月以内では50%引きにします。」と記入されていたとすると、ペットショップは、「自分のところでは儲けを考えずに、失血サービスです。」というつもりでいるわけです。そして保証できないケースとして「飼っていた人が故意や不注意で死亡させてしまった場合」などをあげるのです。伝染病のワクチンを摂取せずに伝染病にかかったり、病気になりながら獣医師の診察を受けなかったような場合には保証されないのです。そして保証書には「死亡確認後24時間以内に報告してください。」というようなことが書かれているのです。
 死亡に至るまでにかかった治療費用についてはほとんどの場合保証の対象にはならないのです。ということは、この保証内容は「ペットが死亡したとき、それが2ヶ月以内できちんと報告すれば同犬種のペットを渡します。それ以外では代わりのペットを安く販売します。」ということが保証書の意味なのです。
 しかし、ペットの保証にトラブルが生じたときに、それがペットショップ、売主の責任で死亡した場合、保証書に50%引きで販売してもらう解決策があっても、飼主としては納得できるはずはありません。そのときには、ペットショップの債務不履行責任とか、瑕疵担保責任が問えるのであれば、値引きではなく代金を返してもらうか、損害賠償をしてもらうなどのきちんとした対応をしてもらうことです。
 もちろん、保障期間内に飼い主の責任でペットを死亡させた時には保証書に従って処理することになりますが、ペットッショップに「生命保証制度に再度加入してくれ」といわれてもその必要はありません。同種・同程度のペットを受け取ることができます。一見、この制度には飼主のための制度のように見えますが、ペットショップが有利になるような、責任転嫁が行われる可能性が高いのです。たとえば、かって1ヶ月たたないのに感染症で死んだとなると、潜伏期間や発病後の経過などからペットショップの責任になるところを“生命保証制度”の問題にして、制度の適用条件に従って処理しようとするのです。そうならないように売主に責任があるとして対応するのです。

●ペットの売買トラブルを防ぐ

 ペットを飼う際に、ペットの健康診断をやっておけば、その後のトラブルを防ぐことができます。診断では、ノミや耳ダニなどの外部寄生虫はないか、回虫などの内部寄生虫はいないか、先天性の障害(犬では股関節形成不全など)があったり、伝染病にかかっていたりしていないかということをある程度調べておけば、後日どちらの責任かということになったときに、きちんと処理できるはずです。
 そこでペットショップでは自店専属の獣医師による診断書を保証の意味で出すところもあります。ここで問題になるのが、その指定獣医師がペットショップ寄りの診断をするということです。獣医師の全体の義務がペットショップに  していればいるほど、ペットショップに甘い判断をすることになるのです。場合によっては、獣医師とペットショップがグルになって飼主をダマすということもあり得ないことではないのです。その問題にきちんと対応できるようにしておく必要があります。
 そうでなければ、その獣医師の出す証明書は第3者の出す証明書としては認められません。専属の獣医師が問題ないと診断したときにも、セカンドオピニオンを得るために、他の信頼できる獣医師の診断を受ける必要があるのではないでしょうか。他の獣医師の診断によって病気や欠陥があると診断されたときには、売主の責任を追及することができるのです。
 ペットッショップの保証書には、「ペットが病気になった場合、指定の動物病院で診療してもらわなければ、一切責任を負わない。」というように指定の動物病院で診療をすることを条件にして、一定の範囲内の原因による死亡に対する補償や治療費の負担などを定めていることがあります。法的にはどう判断されるかは別として、指定以外の動物病院で診療を受ければ、ペットッショップは保証や費用負担などしないと主張してくることは明白なことだといえます。
 それもあってか、そのペットショップでペットを買えば、指定の動物病院で診療を受けるというのは至極当然のことではないでしょうか。しかも、ペットが病気になったときには、飼主としては、補償の対象となる病気、つまり一定範囲の原因となっているかどうかはわかりませんから、どのような場合であっても、必ず指定の動物病院にいくことになるでしょう。保証書などによって、事実上指定の動物病院に行くことが強制されているといっていいでしょう。ただ、保証書などには、指定病院に問題があってペットの飼主が損害を受けたときに、その動物病院に行くことを事実上強制しているペットショップにどのような責任があるかに触れたものはありませんし、反論が出る可能性もありますが、医療ミスにはペットショップも共同責任があると考えるのが適当ではないでしょうか。「責任の範囲外だ」といって逃れることはできないといえるのでしょうか。
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2006年10月26日

ペットの法律4 種類を偽ったペットを買わされたら?

4 種類を偽ったペットを買わされてしまったら?


●小さくてかわいい種類――?

 犬だと言って猫を買わされることはまずないでしょうが、コリーの小犬だと言われ、セットランドシープドックを買わされたり、ミニチュア・ダックスフンドとして売られている犬を買ったら、スタンダード・ダックスフンドだったりということはないとはいえません。そのようなときにどのような対応ができるのでしょう。
 たとえば、コリーの子犬であるから買ったとすると、ものの種類・数量に注目した“不特定物売買”ということになりますから、売主は指定された種類・数量のものを引き渡さない限り、売主の義務は消滅しません。指定された種類・数量はコリー、一匹ということになりますから、売主が飼主に引き渡した犬はコリーではないということになれば、売主はまだその義務をまだ果たしてないことになります。ですから、飼主はペットショップに対して売買契約に基づいてコリーの引渡しを請求することができます。
 その際に、代わりのコリーを引き渡し応じなければ、債務不履行(売主が自分の債務を履行しないこと)となって、この場合、飼主は売主(ペットショップ)に対し、東陶の期間を定めて、代わりの犬を引き渡すように催促した後、契約を解除することができます。契約を解除すれば契約は初めから無効ということになり、原状回復 務が生じることになります。買主はペットショップに対して、原状回復請求権に基づき、渡された犬を返して、それと引き換えに代金を返すように請求するのです。
 では、買主が渡された犬をそのまま飼い続けたいときに、契約を解除することなく、代金の一部を変換させることができるでしょうか。法律では代金の一部返還を直接認めるような条文はないので、一部返還は無理かもしれません。しかし、買主はペットショップに対して債務不履行に基づく損害賠償請求をすると、一部代金を返還してもらうのとを同じ意味になります。つまり、コリーではなく、シェットランドシープドックを渡していますから、ペットショップとしては犬の種類についてもある程度専門知識を備えていると考えられますし、調べた  犬種が違っていることがわかれば、ペットショップに過失があるといえます。不 全履行になりますから、ペットショップに損害賠償を請求できます。ただし、返還されるのは、コリーの代金とシェットランドシープドックとの代金の差額になってくるでしょう。ではダックスフンドのケースはどう考えればいいのでしょうか。カニンヘンと謳ってスタンダードよりも高額代金を取っていれば問題になります。売買契約書に差額返金の規定があるのかを確認し、ない場合も「瑕疵担保責任」の一つととらえることができますから、差額の返金を請求できると考えられます。

●オス・メスが違っていたら――?

 素人にはペットがオスなのかメスなのかなかなか判断できません。ペットショップは素人ではありませんから、ペットをオス、メスの区分をして販売することができるはずです。買主はオスが欲しくて、ペットショップに「オスです」と言われて買ってきたペットが、後になってメスであったと判明したときには、買主はどのように対処すればいいのでしょうか。
 ペットの代表である犬や猫であれば、個体そのものも大きいので、販売されるころにはオス・メスの区別は比較的簡単に区別できます。そのうえ、ペットショップで売買される血統書付の純血種では、血統書との関係などから、一般的に売買契約書にはオス・メスの区別が明示されますし、血統書にもオス・メスの区別がはっきりと書かれます。
 しかし、ハムスターなどのペットの場合、血統書が出されることはありませんし、売買契約書にもオス・メスの区別が書かれることもありません。ですから、オス・メスについてのトラブルが生じたときに、オス・メスを問題にした売買契約であったかどうかのトラブルであるとすると、「ではなぜ、契約書にそれを明記しなかったのか」ということが争われることになります。
 売買契約によってオス・メスを問題にするときなど必ずその制限について契約書に明記させる必要があります。そうしておけばトラブルが生じたとしても、トラブルの証拠にすることができるのです。オスだといわれて買ったのにメスだったということを、契約書によってオスの販売であるということがわかれば、買主はペットショップに代わりのオスの引渡しを求めることができます。売主が売買の対象であるオスを渡していない以上、目的物取引義務を果たしていませんから、債務不履行の責任を負うことになるからです。ペットショップがオスを引き渡してくれないときには、売買契約を解除することも考えられます。代金を返してもらうわけです。
 なお誤ってメスを渡されることによる損害、たとえばそのメスを飼育する費用や診療費などについては損害賠償を請求することができます。損害の請求は内容証明で行うほうがいいのですが、ペットショップが支払わないときには、簡易裁判所に調停を申し立てたり、支払命令という簡単な訴訟の方法があります。
 朝廷は裁判所の調停委員に間に入ってもらい、双方の話し合いによって問題を解決する方法です。申し立ての手続きは簡単ですが、相手が応じなければ話し合いでまとめることとはできません。これに対して支払命令は、訴訟の簡単な方法で、金瀬印の支払いを求めるとき最初に支払命令を得てしまうと、その後の解決がうまくいくことがあります。これも相手の対応を見てから決める必要があります。話し合いの見通しがあれば調停の方が費用が安く、解決が早いかもしれません
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ペットの法律5 約束していたのに!

5 約束していたペットを別の人に売られてしまった

●売買契約をしていたかどうか?

 ペットを購入することにして売買契約を結んだとします。引渡しの段階になったところでペットショップが、「そのペットは別の人に売ってしまったので、同じ種類の代わりのペットを渡すから、それを引き取ってください」と言われたとすると、買主としてはどのように対応すればいいのでしょうか。
 契約において売買の目的物であるペットについては、個体(特定のペット)に着目して買うことに決めていることになり、法的には“特定物売買”と言うことになりますからペットショップは”そのペット“を引き渡さなければならない義務があるのです。ですから、買主としては、あくまでも購入しようとしていたペットの引渡しをペットショップに求めることができるのです。別のペットの引渡しで我慢しなければならないということはいっさいないのです。
 買主がもとのペットの引渡しを求めたのに、その引渡しが行われないとしたならば、債務不履行ということになりますから、売買契約を解除し、さらに損害があるのであれば、損害賠償請求もできるのです。
 もちろん買主が代わりのペットであってもいい、買いたいというのであればもちろんそれでも構いません。法的には、元来の売買契約を合意解除したうえで、新たに別のペットの売買契約をしたということになっています。
 たとえば、生まれてくる犬を購入するという契約をした場合、生まれてきた子犬を他に売られてしまったとするとどうなるのでしょう。法的には、犬の出生を停止条件路する停止条件売買契約だと考えられます。子犬が生まれていませんし、しかも複数生まれてくるうちの一頭ということになっていますから、売買の目的物は特定されていませんから、売買の予約であるということになるでしょう。
 売買の予約というのは、将来において売買契約を成立させるということを特約するというものですが、この予約に基づいて本契約成立させるためには、売主と買主の一方の意思を表示だけで足りるものと、双方が再び合意しなければならないものと考えられます。
 通常は、予約は前者を指すことが多く、これには当事者の一方だけが本契約の成立予約完結権を与えられている“一方の予約”と双方が予約完結権を持つ“双方の予約”とがあり、ペットショップとの子犬の購入に関しての売買の予約については買主が予約完結権を有する一方の予約と考えられます。

●所有権を取得することはできないが・・・

 売買の予約権があったとして、ペットショップに電話を掛けて「子犬が生れましたか」と聞いたところ「もういません」という返事があったとするとどうなるのでしょうか。
 電話を掛けるということは、売買の本契約を成立させる予約完成権の行使に該当するといえます。ですから、電話を掛けることによって売買の本契約が成立し、ペットショップは子犬をしかるべき代金によって売り渡さなければならないのです。この“債務”を履行しなければ債務不履行ということになりますから、損害賠償責任を負うことになります。
 とはいえ、すでに子犬は他人の手に渡ってしまっているので、ペットショップはいかに契約しているとはいっても、子犬を売り渡すことはできません。となると債務を履行することができないということになります。そうなるとペットショップに対して犬を売ってくれと請求することができませんし、子犬の所有権を取得することもできません。
 つまり、ペットショップに対して子犬を引き渡せと請求することはできないのですが、ペットショップは売買の予約契約を結んでおきながら、第三者へ子犬を処分して、本契約の成立を不可能なものにする背信行為を行ったわけですから、何らかの責任が問われなければなりません。
 もちろん、背信行為は信識則上問題になるのですが、それとともに予約契約の当事者としては、本契約の成立を不可能にするようなことをすれば、法律上損害賠償の対象とされることになります。
 ですから、ペットショップは責務不履行に対する責任を負わなければならないのです。損害賠償の範囲は信頼利益になります。信頼利益というのは、たとえば土地の売買契約を有効なものであると信じて土地を見に行ったとすると、そのために必要とされた費用やその土地の上に建物を建てるつもりで建築材料を買ったときの材料費などを言います。つまり有効でないにもかかわらず契約を有効であると信じたために生じた信頼した人の利益のことを信頼利益といいます。
 また、特別の事情があった場合には履行利益が認められることもあるでしょう。履王利益というのは、契約が有効であり、それが完全に履行されたとすると債務者が ることができたであろう利益のことです。
 ともかく、子犬を買いたいと売買の予約をしたものは、損害賠償の請求ができるのですが、まずペットショップと損害賠償の交渉をする機会を持つ必要があります。まず相手がどのような考え方をしているかを話し合ってみなければなりません。ペットショップが交渉に応じないときには、内容証明郵便で損害賠償請求を行うことになります。
 なお、損害賠償が得られないというときには、自分の住所地を管轄する簡易裁判所に調停を申し立てて訴訟を提起しなければならないということになります。損害内相の額を見極めて訴訟ということになります。
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ペットの法律6 ペットに病気があったら?

6 購入したペットに病気・障害があったり、死亡したら――

●売買直後病気を発病

 ペットショップからペットを購入したところ、その日のうちに病気を発病し、死亡してしまったとすると、ペットショップの責任を問うことができるでしょうか。また、買ったペットに障害があることが、買って何日かしてわかったときに、売主の責任を追及することができるでしょうか。
 ペットショップは、ペットの売買にあたって、ペットに病気や障害、欠陥がないことを保証します。ですから、ペットショップにいたときにすでに病気にかかっていたことが判明すれば、その状況に応じて、売主としては契約の解除や損害賠償に応じなければならないのです。
 たとえ、売買契約書に「どのような場合にあっても損害賠償には応じない」とか「瑕疵担保責任を負わない」という項目が入っていても、必ずしも文字通りに責任が免除されるというものではないのです。
 物の売買においては、「ここに欠点がありますから、それに見合う値引きをしてあります」という形で販売される場合を除いて、売主も、買主も、目的物にキズや欠陥(法律上は瑕疵)のないことを前提として、価格を決め、売買が行われることになります。
 そこで、購入後に売主の手元にあったときから、目的物にキズや欠陥があったことがわかったときには、何らかの対応をしなければ買主にアンバランスな売買になりかねません。バランスをとるために売主に“瑕疵担保責任”が課されているのです。売主は目的物にキズや欠陥のないことを保障しているということです。
 この瑕疵担保責任では、売主に対して二通りの請求ができます。まず買ったペットに欠陥があるために売買契約をした目的を達成できないときには、契約を解除することができます。この場合、ペット返すかわりに、代金を返してもらいます。さらに損害賠償も請求できます。買った目的が達成できないほどではないというときには、契約の解除はできませんが、損害賠償を求めることができます。
 ペットの種類に着目して購入するケースは“不特定物売買”ですが、ペットショップとしては売買契約における義務として“中等の品質を有するもの”を渡さなければならないのですが、病気や障害があるペットは、この“中等”の品質を有しているとはいえません。ですから、ペットショップとしては売買契約について不完全な履行しかしていないということになります。債務不履行として完全なペットを求めることができます。

●チャンピオン犬を買ったが欠陥が・・・

 チャンピオン犬だから、親犬がコンクールで優勝したのでその子犬が欲しいなどというように、物の個体に着目して購入を決めた場合、特定物売買ということになり、そのペットを引き渡せば、売主としての義務を果たしたことになります。ペットを買主に引き渡すまでの管理が悪い場合を除いては債務不履行の責任は発生しません。
 しかし、債務不履行の責任はないというのであっても、瑕疵担保責任を売主に対して問うことができことがあります。
 この瑕疵担保責任というのは、ペットショップに故意・過失がないとしても、飼ったペットに通常ではわからない病気や障害がもともとあったような場合、買主に損害賠償請求や契約の解除を認めるというものなのです。
 なお、瑕疵担保責任による契約解除や損害賠償の請求は、隠れた瑕疵、病気や欠陥を知ったときから1年以内にしなければなりませんから、注意する必要があります。ですから、できるだけ早くペットショップに請求することです。必ずないよう書名郵便を利用することです。売主が請求に応じないときには、売主の住所を管轄する簡易裁判所に調停を申し立てて、ペットショップと話し合って見ましょう。
 不特定物、特定物であるペットに関して、売主の責任を追求する法的手段はありますが、実際に責任を追及していくうえでは、ペットを引き渡された時点で病気や障害があったのかが問題になってきます。
 つまりペットが特定物であれ、不特定物であれ、売主の責任を追及することができるのは、原則として引渡しの時点にそのペットに病気や障害がある場合なのです。実際のところこの点がはっきりしていないので追求ができないということも少なくないのです。
 ですから、後日のトラブルを防ぐため、売買の際に、購入後一定期間内に病気や障害が発生した場合、売主の責任を追及できる旨の取り決めを、契約書の形でまとめておくべきではないのでしょうか。
 ともかく、大切なことは病気や障害が発生したのはいつなのかを確認することです。ペットショップから買ってきた後で病気にかかったということになれば、ペットショップに責任はなく、何の請求もできません。運が悪かったとあきらめるしかないでしょう。それが、買う前から病気にかかっていたのであれば、その責任はペットショップにあります。ペットショップの病院に入院していたのであれば、獣医師に病気や死亡の原因と発病した時期を尋ねるべきです。病気や障害の種類によって発病までの潜伏期間などが大体決まっていますから、いつ病気にかかったのかを獣医師にたずねればわかるのです。買う前から病気や障害があれば、それが原因になって死亡したということになれば、その責任はペットショップにあるわけです。
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ペットの法律7 買う約束はしていたが? 

7 買う約束をしたペットを断ったら――


●約束した金額で購入する権利はあるが――

 ペットショップからペットを購入する約束をしたのですが、そのペットがその際にいないので、どこかから入手するということで待つことにしました。ところが、しばらくして手に入ったからと連絡が来たので受け取りに行ったところ、倍の値段を言われたのです。約束の値段と違う」と言ったところ「あのときはそうだったけれど、あれから時間がたっって、ペットの数が少ないということもあって高くなったのです。しかたがないでしょう。」という答えがあったのです。
 そこでいらないと断った場合、違約金などを支払わなければならないのでしょうか。
 口頭で手付けも交付もせずに、しかも売買の目的としては単にペットの種類を特定したにすぎない場合には、ペットショップとの間に売買契約が結ばれたものとはただちにいいにくいと思われます。むしろ売買の予約がなされたものと考えるのがいいのではないでしょうか。ということは、ペットショップがペットを仕入れた段階でそのペットを買い入れることをペットショップに告げる、つまり売買予約完結権の行使をすれば、その時点で売買が成立したものとして、ペットショップに約束した代金と引き換えにペットを引き渡すように請求できるのです。ただし、このように売買の予約をすると、買うと申し込んだ側でも、ペットが仕入れられたと時点でペットショップからこのペットを買い入れなければならない義務が生じかねないのです。もっともこの場合でも、代金はあくまでも約束した代金であって、約束してもいないのに倍の金額で買い入れる義務が生じるわけではないのです。
 つまり、ペットショップが約束の代金でペットを売るとはっきり告げ、買主がその値段なら買い入れることを承諾したということを前提とする限り、ペットショップがペットを仕入れた時点から買主はペットショップからそのペットを代金と引き換えに引き渡すように請求することができる権利があるというわけです。
 ただし、そうした権利があるからといってみても、ペットショップが応じないとすると、代金が小額というのであれば、権利を主張するには下手すると費用倒れになる恐れがあります。ペットショップに内容証明郵便を出して引渡しの請求をするのはいいとして、簡易裁判所に調停を申し立てたり、訴訟を提起したりするということになると、いささか大げさで費用を考えるとやめておいた方がいいかもしれません。最後には訴訟に頼らなければなれないとしてもなるべく避けることです。法律で守られている権利があると津用句主張して、ペットショップと再度代金について交渉してみることです。

●仲介者に頼んだペットを断った――

 ある種のペットを探して購入してくれと第三者である仲介者に頼んだとして、その後ペットの購入をやめた胸を連絡したところ「もう買うことを決めてしまいました。いまさら断ることはできません。」と言われたのです。こういう場合、購入を頼んだ人はどうすればいいのでしょうか。
 購入を委託していたとすると委任者としての責任を負わなければなりません。その場合は、仲介者が委任事務を処理するために必要な債務を負担、つまり購入代金などを払っていた時には仲介者に代わってその債務を支払わなければなりません。債務の支払い時期が  していないときには、相当額の担保を提示する必要があります。
 もちろん仲介者が委任事務を処理するのに必要と認められる費用を支出したときには、その費用に利息をつけて支払わなければならないのです。
 購入を委託していても、後日そのペットがいらなくなった場合、売買委託契約を解除することはできるのですが、解除が仲介者にとって不利になるような時期であると、仲介者が被った損害を賠償しなければならないのです。
 ともかく、仲介者との間に売買委託契約が成立し、仲介者がペットの買主からペットを買ってしまっていたとすると、委託した人は代金相当額を負担することも覚悟しておかなければならないでしょう。
 いろいろな人に頼んでペットを探してもらったとする場合、一人の仲介者に対し、ペットが見つかったらすぐに購入してくれと依頼したものとは解釈できません。と言うのは、いろいろな人にそれぞれペットをすぐに購入してくれと依頼したのでは、何匹ものペットを買わなければならなくなってしまいかねないのです。それは明らかに不合理だと言えます。適当なペットを探してもらってから、購入価格、支払方法、引き換え方法などについて話し合って、協議がまとまれば購入というのが通常でしょう。
 こうなると仲介者との間に、ペットの売買委託契約が成立していたと認めにくくなります。たとえ仲介者が代理人として購入してしまったとしても、依頼者が買い入れの責任を負わなければならないものではありません。売買委託契約が成立していなければ、仲介者に対して何らかの法的責任を負うものではないのです。ペットを購入してしまったので、いまさら断れないというのはあくまでも、仲介者の問題であって、依頼した人とは無関係ということになります。
 仲介者の関係から道義的な責任を感じ何らかの金額を支払うことは自由ですが、それは法的責任に基づくものではないと言えます。訴訟になっても負けないでしょう。ともかくこれからは人に頼みごとをするときには、依頼の趣旨を明確にして、できれば立会人を入れておくことです。反対に依頼される人も、依頼する人の趣旨を確認しておくことです。訴訟になると売買委託契約があったかどうかは依頼されたほうにあるからです。
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2006年10月27日

ペットの法律8 通信販売の問題点

8 通信販売でペットを購入するときには――


●通信販売広告が意味することは――

 通信販売の広告を見てペットを、通信販売を営利目的のために反し後継続して行っている業者(販売業者)から購入する場合、ペットショップで買う場合と違って「特定商取引に関する法律(特定商取引法)」の適用を受けることになります。この 倍法の適用を受ける通信販売とは、販売業者が「指定商品」について、郵便、電話、ファクシミリなどの通信機器やコンピューター等を利用したり、銀行などの口座に払い込みによって売買契約の申し込みを受けて行う売買のことをいいます。
 ですから、対面販売ではなく、通信販売等でペットを購入するときには、特定商取引法の適用を受けることになるのです。特定商取引では、通信販売の広告などについても一定の規制を受けています。次のような販売条件に関する事項を表示しなければなりません。
 @販売代金
 A支払い時期とその方法
 B商品の引渡し時期
 C商品に関する事項(返品できない時にはその旨)
 D商品に隠れた瑕疵がある場合の販売業者の責任について
 ただし、請求があればこれらの事項を記載した書面(カタログ等)を交付する旨の言葉が広告に記載されている場合には、広告にこれらの事項の一部を表示しなくてもいいとされます。ですから、広告とカタログなどを読めば販売条件の全てが記載されているわけです。一般的な売買契約では、売主は売買の対象物を引き渡す義務はありますが、いったん売ったものの返品に応じる義務は原則として負ってはいないのです。しかし、特定商取引法が適用されると、返品について特別な規定がなされているのです。返品に関する表示が義務づけられています。返品に関する特約がない場合には、積極的な特約がないことを表示しなければなりません。
 ですから広告やカタログなどに「返品不可」等といった返品に関する特約の記載がない限り、購入者はペットを返品することができるということになります。ただし、いかに広告などに返品できないとあっても、そのペットに病気や身体的な欠陥があるときには、債務不履行や場合によっては瑕疵担保責任に基づいて契約を解除してペットを返還することができます。
 とはいえ、広告やカタログ等で「瑕疵担保特約」がなく「責任を負わない」という文言があると、販売業者は隠れた瑕疵について責任を負わないケースも出てきますから、広告などに気をつけてチェックする必要があります。

●インターネットでペットを購入

 インターネットや通信販売での取引は、売主と買主が対面することなく、販売者を直接確認できませんから特定商取引法の適用を受けます。さらにインターネットでの取引では「電子商取引および電子承諾通知に関する 法の特例に関する法律8電子消費者契約特別法」の適用を受けることになります。電子消費者契約特別法は、契約の成立につき錯誤(誤り)による無効を通常の契約よりも幅広く認めようというものです。
 また、消費者との間の情報の質や量、交渉力の差を考えて、契約締結や契約条項に関して、消費者から契約の効力を不 できるために「消費者契約法」がありますが、インターネット販売や通信販売でも適用することができます。
 消費者契約法では、事業者の債務不履行によって消費者に生じた損害を賠償する責任を全て免除する条件や、事業者の故意・重過失のある債務不履行によって生じた損害を賠償する責任の一部を免除する条項は、契約書に記載されていても無効となります。
 ただし、契約において通常の人か注意を払っても発見することができないような隠れた瑕疵があったときには、キズとか欠陥のないものに取り替えたり、補修すれば、瑕疵担保責任を免除する特約は無効とされません。
 そうなると、販売する際にペットに病気や損害があったとしても、売主が自分はそれについて過失がないことを証明することができた場合には、債務不履行責任を問うことができませんから、仕方なく瑕疵担保責任を追及することになるのですが、その場合、売主が「同種のペットと取り替えますから」と主張すると、瑕疵担保責任を免除する特約は無効にならずに、ペットを交換せざるを得なくなるのです。
 ところが、消費者契約法は、この特約は消費者の権利を制限するものであり、消費者の義務を大きくする条件なので、信義誠実の原則に返しており、消費者の利益を一方的に害するものは無効だとするのです。
 ですから、買主としては、特約を有効として一律に交換を請求するのではなく、そちらかといえば、この特約を無効なものとして、ペット返さずに損害賠償を請求するか、特約に基づき交換を請求するかを自ら選択すべきだといえます。
 現在通信販売の広告などでは、瀬名保証、品質保証、医療保障など購入したペットに謬気などが生じた場合の特約を設けているものが少なくありません。ただし、販売業者によって保障期間の長さにかなり幅があるようですから、申し込む前に販売業者に対して次のようなケースにどのような対応をしてもらえるのかを確認しておくことです。
 @購入後に病気にかかっていることがわかったケース
 A購入直後に死亡してしまったケース
 B購入後に隠れた瑕疵・欠陥が存在していることがわかったケース
 C何年か経過して欠陥が存在していることがわかったケース
posted by IT難民 at 07:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ペットの法律9 ペットに病気・欠陥があったら?

9 もらったペットに病気・欠陥があったら――


●ただよりコワイものはない?

 友人からもらったペットが病気がちで、たびたび獣医師のところに通うこと外いくなり、費用が多くかかったとすると、ペットをもらった友人に対して責任を追及することができるのでしょうか。
 友人が本当に善意とか友情でペットをプレゼントしてくれたのであって、そのペットが病気だったということを知らなかったのであれば、ペットを返すことはできませんし、そのうえどんなに獣医師に高い治療費を払ったとしても、その金額について友人に請求することはできないのです。贈与者は原則として贈与の目的物(ペット)の瑕疵について責任を負うことはないのです。
 ただし、友人が悪意から医療費がかさむのでペットを手放したとすると、病気やけ間を知っていたにもかかわらず、そのことを知らせなかったのですから、損害賠償の責任、つまり、獣医師に支払った治療代を請求できるのです。ペットの先天的な欠陥といった瑕疵があるということを知っているのに、それを告げなかった場合には、売買と同様に瑕疵担保責任を追及することができるのです。
 とはいえ、友人はペットが病気であったことを知っていても、「知っていたか」と尋ねられてわざわざ「最初から知っていました」などというはずはありませんから、「知っていたら損害賠償を請求できる」といっても現実的には取ることなどできるものではありません。現実的なトラブルは、もっと根が深く、ペットの個体とか病気を知っていたかどうかといったことは、法律論争になっても、解決のための役に立たないことが多いものです。
 たとえば、友人が数匹の同種のペットを所有していたとして、「どれでもいいよ」とペットの固体を無視してプレゼントしてくれたということになると、不特定物の贈与ということになってしまいます。法律では、贈与者は授与者に対して病気でないペットを贈与する義務があるとされます。そうなると、その義務に反して病気であることを知っていたり、知りうる場合には、ペットをもらった人は贈与契約を解除して、そのペットを変換することができるのです。
 このようなケースはあまり考えられないことです。というのは、同種のペットなら何でもいいなどというケースはまずありえませんし、プレゼントする側でも「病気だったことを知らなかった」というのはもちろんのこと、「知ることもできなかった」と主張すると決まっています。そのため、法律論争だけで解決するほど簡単ではないのかもしれません。

●ペットをもらう際に覚悟しておくこと

 ペットもらう際には相当な覚悟が必要になります。というのは、後から何があっても、相手が善意を主張することになれば、相手に対してなんらの要求もできませんし、損害賠償を請求することもできないと考えておく必要もあるでしょう。もちろんペットの返還も難しいということも思っていなければならないでしょう。
 ここで注意しておけなければならないのは、法律をあまり振り回していると解決が遅れることになりかないということです。ともかく粘り強く  交渉をする必要ということです。自分たちだけでは言い争いになりかねない場合には、第三者を間に入れてみるのもいいのではないでしょうか。相手が友人であれば、その関係を崩すまで争うのはよくないことかもしれません。
 生命のあるペットをただだからと簡単にもらってしまっていいものか、そうなると今度は簡単に捨ててしまうことにもなりかねません。もらってすぐに病気になった時でも全てを相手の責任にせずに、とにかくペットを全力で直してやろうという努力をしてみるべきです。友情を崩さないようにする配慮も必要です。
 そう考えないと、ただでもらって病気がちだから捨ててしまえと考えてしまうことになりかねません。自分で飼うことができなくなって捨ててしまおうということになってしまうかもしれません。
 そうなれば、捨てられたペットが野良犬や野良猫などになって、ごみを朝って散らかしたり、野生化したペットが人に噛み付いたり、迷惑をかけることになりかねません。また、自分の飼っていたペットを捨ててしまうということは、道義的にも許されることではネイのです。「動物の保護および管理に関する法律」においても、保護動物‘犬や猫など)と定められている動物を捨ててしまうことを禁じており、動物を捨てたものは、3万円以下の罰金または科料ということになってくるわけです。
 ただ、それでも、どうしてもペットを飼い続けることができなくなってしまうというケースもあるでしょう。ペットが犬や猫であれば、やむを得ず断続して飼えなくなった場合、適正に飼うことができる人に譲渡するように勤め、それでも新しい買主を探すことができないときには、都道府県や指定都市の長に取引を求めることができると、「動物の保護および補完に関する法律」に定められています。また、都道府県で犬・猫の引取りを求められたときは、費用や具体的な引取りの方法については、都道府県や動物管理事務所へ問い合わせれば教えてもらえます。
 なお引き取られたペットは、動物管理事務所や保健所に一時的に預けられ、最終的には殺されることになります。このような手段をとらないように十分に考えることです。できれば避けることです。
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ペットの法律10 迷い犬・猫は飼えるか?

10 迷っていたり捨てられているペットは飼えるか?


●迷ってきたペットは飼えるか?

 迷い込んできた犬や猫のペットを自分のペットにして飼うとすると何らかの問題になることがあるのでしょうか?飼主のもとから逃げ出したペットであっても、飼主の下から逃げ出したペットであっても、飼主が自らの権利を放棄しない限り、依然として飼主にそのペットの所有権があります。そこで、その飼主から返還を請求されれば、ペットを拾った人は原則として返還に応じなければなりません。勝手にペットを拘束すれば占有  物横領罪やもしかすると窃盗罪にもなりかねません。
 法律的にいうと、ペットは「遺失物」、つまり落し物と同じ取り扱いを受けることになりますから、拾った非から7日以内に警察に届けることが必要になります。警察に届けると処分されてしまうのではないかと考えている人もいるようですが、そんなことはありません。届けられたペットは、飼主がわかれば飼主に返還されます。飼主がわからない時には14日間の広告を行い、その後6ヶ月にいたっても飼主がわからないときには、ペット拾った人の所有になります。「もし飼主が現れないときには、自分が飼いたいので、預からせて欲しい」といえば、そのまま預けてくれることもあります。
 家に迷い込んできたペットを警察に届けると、警察では飼主の氏名・住所を調べることになります。犬のように鑑札がついていれば、そのペットを保健所にもっていくことになるでしょう。そこで登録番号を照合すれば、すぐに飼主がわかるからです。
 また、鑑札がついてなくても、飼い犬はもともと飼主のところに変えるという習慣がありますから、放してみるようですが、鑑札がついていないと、飼主が判明することは少ないようで、警察の掲示板に届けられた日から10日間公告して、飼主が現れるのを待つことになります。ただし、警察は掲示に代えて、拾得物一覧を備えて、これを関係者に回覧させることも多いようです。
 なお警察では、鑑札のない犬は野犬と見るようですから、この犬は飼主が所有権を放棄した犬ということになり、その犬を自分のものにする意思によって占有・取得した場合は公告手段をとることなく、この犬の所有権を取得できると考えることができるという説もあるのですが、鑑札がないからといって、ただちに飼主がそのペットの所有権を放棄したと決めてしまうのは疑問がありますので、正規の手段をとったほうがいいでしょう。正規の手段をとらなければ、飼主を探すために近所に張り紙を出して、何の手段もないとして、そのペットの所有権を取得することはできないのです。飼主が見つかったら飼主にペットを返すことになりますが、その飼主に対してペットの返還時の時価相当額の5分以上2割以下の報奨金を請求することができるのです。

●拾ってきたペットはどうなるのか?

 子供が学校帰りに子犬や子猫を拾ってきたという話はよく聞く話です。拾った子犬、子猫が野良犬や野良猫の子であったり、飼主に捨てられたペットであれば所有者がいない動物ですから、拾って飼うのになんらの差し障りもありません。最初に所有の意思を持って占有を開始したものがペットの所有者を取得することができるのです。
 とはいえ、段ボール箱に入れられて捨てられていたというのでない限り、「飼主がいない」とすぐさま判断できないものです。ペットが一時的に迷子になっていたとすると、所有権がなくなることがないのです。ですから、拾ったといっても遺失物を拾うことになりますから、警察に届けを出さなければならないのです。その後6ヶ月以内に飼主が見つかれば、返すことになるわけです。
 届出をしないで勝手に拾ってきたペットを自分のものにしてしまうと窃盗罪になることもあります。届出をして、ペットの情報が飼主の目に付きやすいように愛護センターや近所の家などに頼んで張り紙をさせてもらうなど、飼主に見つけやすくしてやることです。
 子供などがペットを拾ってきたら、まずその場の状況やペットの状態をチェックして、所有者がいるかどうかを判断しなければなりません。首輪をしているか、純血種なのか、健康状態や手入れがよいかどうか、捨てられた形跡があるかどうかを見極める必要があります。飼われていたと判断されたら届けることです。
とくに成犬や成猫など大人のペットは、子供のペット以上に注意する必要があります。取り扱いが子供に比較して難しく、無理に捕まえようとすると、怪我をさせられることもあります。自治体に捕獲を依頼する必要もあるでしょう。大型のペットが迷い込んできた時もそのまま捕獲して自分で飼ってしまったというこという話も聞かないではありませんが、それはやめるべきでしょう。一時的に迷っても、通常飼主ところに変える本能・習慣をつぶすことになりますから、ペットに苦痛を与えることにもなります。
 ペットが飼えなくなったときに、保健所などに渡すのは忍びないと、ペットを捨てるということはないことではないのです。しかしペットを捨てるということどうなるのでしょう。ペットを捨てるという行為は、ペットに対するのと同じように、「動物の保護または管理に関する法律」によって禁止されています。法律では「愛護動物を遺棄したものは30万円以下の罰金に処する」と定めて、動物を遺棄(捨てる)することを禁じたのです。その愛護動物とは次のような動物を指します。
 @ 牛、馬、豚、綿羊、ヤギ、犬、猫、イエウサギ、鶏、イエバト、アヒ  ル
 A @以外に、人が占有している動物で、哺乳類、鳥類、爬虫類に属する  もの
 なお、人などに害を加える性癖のあることが明らかなペットを正当な理由がなく開放したり、逃がしたときは、軽犯罪法によって拘束または、加療に処されることもあります。
posted by IT難民 at 07:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする